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神道と冠婚葬祭

神道における結婚・葬礼

人生における重要な儀式

日本人は、古来から「冠・婚・葬・祭」の儀礼・儀式を重んじてきましたが、その中でもとくに「結婚」と「葬礼」は、もっとも重要な行事として扱われているように感じませんか?

男性と女性が結び合い、新しい生命を創り出す「結婚」は、神道が重要視する「産霊(むすひ)」の思想そのもの。
また、「葬礼」は人がその役割を終えて神の世界へ帰って行くための儀式であり、とてもおめでたい事。

神道のこうした考えに基づいて、結婚と葬礼の儀式は、人が生まれてから亡くなるまでに行なわれる儀礼・儀式の中でも特別に重要視されているのです。

結婚式

神前結婚式の広まり

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かつて、神道流の結婚式は各家庭で行なわれるのが一般的でした。
家を守る神の前で、新郎と新婦が共に生きることを誓い、親族や近隣の人達と共に二人をを祝福するものだったのです。
現在のようなスタイルの神前結婚式が一般に広まったのは、1900年(明治33年)、皇太子(のちの大正天皇)ご成婚の儀が皇居内賢所(神前)で行なわれたことがきっかけとなり、一般市民の神前結婚式に対する関心が高まった後のことです。

三三九度の作法

一般的な神前結婚式では、斎主をつとめる神職者による祝詞奏上の後に、「三・三・九度」と呼ばれる三献の儀が行なわれます。
これは新郎新婦が交わす夫婦盃で、同じ盃の酒を交互に飲み交わし、夫婦となる約束をするための儀式です。

  • 【三三九度の作法】

    ▼一の盃
    (1) 巫女から盃を受けた新郎が、それを「3口」で頂きます。
    (2) 新郎が盃を返した後に新婦が盃を受けとり、それを「3口」で頂きます。
    ▼二の盃
    (1) 巫女から盃を受けた新婦が、それを「3口」で頂きます。
    (2) 新婦が盃を返した後に新郎が盃を受けとり、それを「3口」で頂きます。
    ▼三の盃
    (1) 巫女から盃を受けた新郎が、それを「3口」で頂きます。
    (2) 新郎が盃を返した後に新婦が盃を受けとり、それを「3口」で頂きます。

このように「3口」で御神酒を飲むという行為を3度くり返し、9回盃を口に運ぶため、「三・三・九度」と呼ばれているのです。
ちなみに、3口で酒を飲む時には、1口目、2口目は盃に口を付けるだけで実際に酒は飲まず、3口目で酒を飲み干すようにします。

神葬祭

神葬祭の歴史

神道の形式で行なう葬儀は「神葬祭」と呼ばれ、江戸時代後半以降に行なわれるようになったものです。
この時代、民衆たちが江戸幕府のさまざまな制度に対して疑問を持ち始めた中で、「国学に基づく日本固有のものを重んじるべきである」とする一部の神職者達が神葬祭を行なうことを主張しました。幕府はこれを受け入れ、神葬祭が行なわれるようになりました。
さらに、明治時代に入ると寺院の管理を受けない共同墓地が造られるようになり、神職が神道の家の神葬祭を行なうことが一般的になったのです。

神葬祭の形式

神葬祭には、地方や神社によってさまざまな形式が存在しますが、基本は「死者の棺の前で、(神前で行なう祭りと同じ形式の)死者の祭りを開く」というものです。

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神葬祭では、仏葬と同じく通夜(通夜祭)と告別式(葬場祭)とが行なわれます。
これらの中心となるのは、斎主を務める神職が「祭詞」とよばれる祝詞を読み上げた後、玉串を捧げて座にもどり、それに続いて喪主、家族、親族が玉串を捧げる儀式です。
参列者はこの後、死者との血縁の濃い順に1人ずつ棺の前に出て玉串を捧げて拝礼するのですが、その際の二拝二拍手一拝では、「忍び手」といって音をたてないように拍手を行なうようにするのが作法となっています。

御霊祭・式年祭

先祖供養の祭り

神道における先祖供養の行事は、「亡くなった祖先を慰めるもの」ではなく、「神となった祖霊に自分たちの繁栄を祈るための行事」であり、これは祖先が極楽に行くために仏事を行なう仏教徒とは、まったく異なる発想です。

御霊祭は、10日祭・20日祭・30日祭・40日祭・50日祭・100日祭・1年祭と続きますが、このうち、死者が亡くなってから50日目に行なう50日祭をひとつの節目とし、これに合わせて納骨祭を執り行い、忌み明けとします。
これによって死者は、死にまつわる全ての穢れを清めて神になれるとされており、死者の霊魂は他の祖霊を祀っていた家の中の御霊舎に祀られるのです。

その後、個々の死者の式年祭として死後1年後・3年後・5年後・10年後・20年後・30年後・40年後・50年後に祭りを行なうことになっていますが、さすがに20年・30年と年月が経てば死者の事を覚えている人は少なくなるため、1年祭だけを行なって、以降の式年祭は省略する事が通例となっているようです。

お宮参り

氏神への誕生報告

お宮参りとは、赤ちゃんが生まれた後30日前後に神社にお参りし、新しく産まれた子供を氏神に報告する行事です。
お宮参りで、子供を抱いて神社に連れて行くのは祖母の役割とされていますが、これは「出産=穢れ」という考えからきているもので、忌みが明けていない母親の代わりに、祖母が子供を抱くようになったとされています。
そして、お宮参りの後には「祝い膳」が設けられ、親戚や近隣の人々が集まって子供の誕生を祝福します。この時以外にも、初節句や初正月、生後1年目の初誕生などに、親戚や近隣の人々を招いて祝いの宴を開催する風習もあります。

七五三

初誕生後最初の節目

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七五三は、子供の成長において初誕生後の最初の節目となる行事で、11月15日に行なわれます。
この日、3歳と5歳の男児・3歳と7歳の女児は晴れ着を来て親と一緒に神社に参拝し、これまで無事に成長したことへの感謝と将来の幸福を祈ります。
もともとは、各家庭で独自に行なっていた子供の安全を神に祈る行事が、だんだん年中行事に変わったものと言われており、現在のようなスタイルが定着したのは明治時代頃といわれています。

このように、昔は、子供が成人する前に病気などの様々な理由で亡くなることが多かったため、子供が育っていく節目ごとに人々が集まり、その成長を祝う行事が行われていたのです。